セミナー・イベント詳細/講演概要
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2025.07.17
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13:00 - 13:30
酒の個性を彩る微生物テロワール
その土地ならではの自然環境がワインの香りや味わいに影響を与えることを意味する「テロワール」。今ではこの言葉は、ワイン以外の発酵食品の地域性を説明するためにも使われるようになっている。近年、発酵に関与する微生物もテロワールの一部と考えられるようになってきた。今回、9万6千株を超える多様な微生物を保有する“NITE-NBRC”がワイン及び日本酒をテーマに発酵食品の個性を生み出す「微生物テロワール」について紹介する。
○ブドウ畑の酵母の多様性
国内ブドウ畑の酵母の多様性と分布特性、土着 S. cerevisiae株のワイン醸造特性について紹介します。
○日本産 S. cerevisiaeの多様性
清酒酵母など産業利用されている S. cerevisiaeに加え、日本の自然環境から分離した S. cerevisiaeの生理学的特徴及びゲノムの特徴について紹介します。
空席あり
受講料(事前):0円
受講料(当日):0円
登壇者詳細

柴山 洋翔 氏
(独)製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター 生物資源利用促進課
日本国内のブドウ畑に棲息している酵母の多様性や醸造特性について研究している。また、カルチャーコレクションの酵母保存担当として、幅広い菌種を扱い、保存の難しい菌種の保存手法の開発や新種記載などの分類学的研究も行っている。

森谷 千星 氏
(独)製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター 生物資源利用促進課
日本の醸造酵母の表現型及びゲノムの特徴について研究している。現在は日本の自然環境から S. cerevisiaeを分離し、東京農業大学との共同研究で多様な菌株の醸造特性等も研究している。カルチャーコレクションの糸状菌保存担当として、有用物質生産研究に使用されるケカビ目の分離や、菌寄生性ケカビ類の胞子形成要因の解明等の研究も行っている。