セミナー・イベント詳細/講演概要

  • 2025.07.17

  • 12:00 - 12:30

[E-8]

日本の麹文化を紐解く:種麹と固体培養が織りなす発酵の知恵と可能性

発酵食品の健康効果や味わいの深さが注目される中、麹は国内外で高い関心を集めています。
本講演では、日本の発酵に欠かせない「種麹」「固体培養」に焦点を当て、伝統的な製法と科学的分析を通して、日本の麹文化の意義とその可能性を探求します。

空席あり

受講料(事前):0円

受講料(当日):0円

登壇者詳細

小笠原 渉 氏

長岡技術科学大学 技術科学イノベーション系 教授

長岡技術科学大学大学院工学研究科博士後期課程情報・制御工学専攻修了。博士(工学)。専門分野は応用微生物学。岩手県出身。 1997年3月 長岡技術科学大学大学院工学研究科博士後期課程情報・制御工学専攻修了 1997年4月 岩手大学工学部応用分子科学科・助手 1998年12月 連合王国ブリストル大学化学科・客員研究員 2000年7月 長岡技術科学大学 助手 2007年4月 長岡技術科学大学 助教 2008年4月 長岡技術科学大学 産学融合特任准教授 2010年4月 長岡技術科学大学 准教授 2016年1月 長岡技術科学大学 教授 現在に至る 博士(工学)。専門分野は応用微生物学。岩手県出身。 JST COI-NEXT共創の場形成支援プログラム“コメどころ”新潟 地域共創による資源完全循環型バイオコミュニティ拠点のプロジェクトリーダー。 再生可能エネルギーや新薬開発の礎となる微生物機能解析の研究を行っている。 研究の原点は農業を営む実家での暮らし。味噌や甘酒などの香りから、微生物に自然と興味をもった。 長岡市の長岡バイオエコノミーコンソーシアムの副会長を務めており、地元企業・農業者等との協働により地域を活性化させる「地域バイオコミュニティ」を形成するべく、産学官金と連携しながら、まちづくりにも積極的に取り組んでいる。 また、発酵科学の普及活動や次世代の微生物分野を担う人材育成にも尽力しており、2017年からは高等専門学校生を対象とした「発酵を科学する」アイディア・コンテストを主宰。

五味 勝也 氏

東北大学 名誉教授 東北大学大学院 農学研究科 発酵微生物学寄附講座 特任教授・学術研究員(株)フジワラテクノアート 顧問

【経 歴】 1978年 東京大学大学院農学系研究科修士課程修了 1982年 国税庁醸造試験所 研究員 1995年 国税庁醸造研究所 主任研究員 1998年 東北大学大学院農学研究科 教授 2019年 東北大学大学院農学研究科発酵微生物学寄附講座 教授 2024年 同 特任教授・学術研究員 【受賞等】 2016年 バイオインダストリー協会 バイオインダストリー協会賞 2018年 日本農芸化学会賞 2021年 日本生物工学会 生物工学賞 【コメント】 麴菌の遺伝子組換え技術を開発し、それをもとに有用酵素(主としてデンプン分解酵素)の遺伝子発現制御機構の解明を目指して研究を進めてきましたが、一つ解決できたと思っても次の謎が現れてなかなか先が見えません。言ってみればこれが研究の面白さなのですが、研究ができる間に少しでも解明に近づければと思っています。

森 章 氏

(株)フジワラテクノアート フェロー プロセス開発部 部長

【略歴】 1983年3月  広島大学工学部第三類醗酵工学科卒 1983年4月  藤原醸機産業株式会社(現 株式会社フジワラテクノアート) 入社 2015年3月  技術開発部(現 プロセス開発部) 部長 現在に至る 【コメント】  醸造機械メーカーに入社して40年以上一貫して開発業務に携わってきました。無通風製麴装置などの装置開発や機能性飼料などのプロセス開発を通じて、麴菌の能力の高さを実感するとともに、開発案件が達成できた時の喜びや充実感を体験してきました。今後は、微生物に関するプロセスを開発することの魅力を後輩たちに伝えながら、社外の方々とも共創して社会実装できるプロセス開発に努めたいと思っています。

山下 秀行 氏

(株)樋口松之助商店 取締役 研究室 室長

【略歴】 1983年 3月 広島大学工学部第三類醗酵工学科卒 1983年 4月 株式会社 樋口松之助商店 入社 1983年 4月 国税庁醸造試験所 出向 1985年 4月 株式会社 樋口松之助商店 研究室 2003年 4月 研究室 室長 2011年 10月 取締役 研究室 室長 2013年 3月 広島大学大学院 医薬学総合研究科 創生医科学専攻卒業 博士(医薬学) 【コメント】 麹を使った醸造食品の製造に欠かせない種麹(麹菌)について、日本人はもちろん海外の人達にもぜひ知っていただきたい。麹菌の挙動や遺伝子発現には未だ不解明な部分も多く、麹の造り手や麹菌の研究者達を悩ませるが、近年、麹を使った新しい食品も上市されており、さらにその用途は広がりをみせています。麹菌と共に40数年歩んできた私は、今も麹菌の魅力に惹かれています。

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